1-2.デジタル放送⑥地上デジタル放送
2014年3月3日
必修ポイント①地上デジタル放送の経緯
①アナログ周波数変更(アンテナ変更)
・地上デジタル放送ではUHF帯の一部を使用するが、地上アナログ放送も一部でUHF帯を使用しており、電波が過密状態にある。そこで、地上アナログ放送のチャンネルを別のチャンネルに移動させ、できた空きチャンネルで地上デジタル放送を開始した。
・チャンネルを移動する放送局では、アンテナや放送機器の変更が実施される。また、テレビなどの受信機器では、チャンネル設定変更やアンテナの方向調整が行われる。さらに、アンテナ、ブースター、フィルターなどの取り替え・追加などが必要になる場合もある。
・これらの変更は「アナログ周波数変更(通称、アナアナ変更)」と呼ばれ、全国で順次実施されてきた。
②サイマル放送とハイビジョン放送
・このように、地上デジタル放送は全国一斉に開始することが不可能なため、導入時期には視聴地域が偏ってしまう。視聴できないエリアとの不公平さを極力なくすため、総務省の免許方針では、「地上アナログ放送と同一内容の番組が1日の放送時間中の3分の2以上」と決められている。また、高画質・高音質である特徴を生かすために、「ハイビジョン放送の比率が、1週間の放送時間中の50%以上」とされている。
・実際に、NHKはアナログ放送と同じ内容の番組をハイビジョンで同時放送(サイマル放送)しており、総合テレビでは約96%、教育テレビは約42%の番組がハイビジョン放送になっている。視聴エリアの拡大に伴って、各民放局も同様のサービスが提供されている。
・デジタル放送の映像や音声は、信号処理に時間がかかるため、アナログ放送に比べ若干の時間遅れが生じる。サイマル放送を受信すると、この現象が確認できる。
・ワンセグ放送では、この遅れがさらに大きくなる。
必修ポイント②ケーブルテレビでの受信
・ケーブルテレビでは、ケーブルテレビ会社が受信した番組を同軸ケーブルを用いて受信者宅に伝送するサービスである。もともとは、山間部や大きなビルの影響などにより、地上デジタル放送の電波が届かない難視聴地域での受信が主な目的であったが、近年は難視聴地域以外でもデジタル放送受信での利用が拡大している。
・ケーブルテレビでのデジタル放送の伝送には、以下の方式がある。
①同一周波数パススルー方式
・ケーブルテレビ会社が受信した放送を、変調方式を変えずにそのまま伝送する方式。
②周波数変換パススルー方式
・ケーブルテレビ会社が受信した放送を、変調方式は変えないが、周波数を変えて送信する方式。受信機器は「CATVパススルー対応」の受信機を使用する。
③トランスモジュレーション方式:OFDMを64QAMに変調し、放送電波と異なる周波数帯で伝送する方式。一般の受信機器は受信できず、ケーブルテレビ事業者が提供する専用のSTB(セットトップボックス)と呼ばれる受信機とテレビを接続して視聴する。
・いずれの方式で受信する場合でも、B-CASカードが必要である。
・ここでは地上デジタル放送のケーブルテレビについて述べているが、BSデジタル、110度CSデジタル、CSデジタルについても同様のサービスが行われている。











