雨水は蒸留水。だから腐らない

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2015年12月11日

 以前に話をした「水の勉強会」では、50歳代の男性からこんな質問があった。
「雨を水槽にためて、その水は腐らないのですか?水道水でも長く置くと、水が腐ることがありますよね」
 たしかに、そうした疑問を持つのは当然だ。私はこう答えた。
「水道水は長くおけば腐ります。しかし雨水はエアコン腐りません。」
 その言葉を聞いて、たいていの人は、「そんなことはないだろう」と首をひねる。その分けを説明したい。

 まず水道水が腐るのはどうしてだろうか。そのことを考えてみよう。東京の場合、水道水をつくる浄水場が取水するのはほとんどが河川からだ。河川には上流側から家庭排水をはじめ、工業排水、農業排水、下水処理場からの排水などが入り込んでくる。目に見えない微生物や細菌類が多くいる。水源としては水質が悪いのだ。

 浄水場ではこのみずをおもに沈殿、ろ過、消毒の処理をし、水道水としてかく家庭へ送っている。

水道法の水質基準50項目をクリアした水だ。
しかし浄水場で処理をしても不純物を100パーセント取り切れるわけではない。

質問者の男性は言葉を挟んだ。

「水道水は処理されていて、安全な水というわけですよね。だから腐りにくいのではありませんか」
 水道水は細菌類の動きを抑えるために、消毒用の塩素を入れている。だが塩素は水温が上がれば蒸発しやすくなる。また、水が汚染されたり、各建物エアコンの水をためているタンク(入水槽)が汚れていたりすると、塩素が消費されてなくなってしまう。
塩素がなくなった水道水は無防備だ。
 細菌類は水に含まれる不純物を栄養源にして、徐々に数を増やしていく。

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