除湿運転とエネルギー
2014年8月30日
除湿運転とエネルギー
エアコンを省エネにすること自体は、地球環境の面からも家計の面からも非常に大切なことであり、同様に住宅の高気密高断熱化をすすめることも大切なことです。また、シックハウスなどの健康に大きな影響を及ぼすことへの対策として、原因になう物質を取り除くことも大変重要なことだと思います。ただこれらの対策を個別に行ってきた結果、室内の高湿度化という思いもよらぬ落とし穴にはまってしまい、生活している人の健康に影響を及ぼす大きな問題が発生してきました。
このように湿度に関連した様々な問題がでてきたため、エアコンで除湿をしたいという希望も増えてきました。以前のエアコンでも「ドライ運転」というのがあり、除湿はできましたが、ドライ運転では部屋の温度が低くなってしまいます。そこでエアコンのメーカーも部屋の温度を下げずに除湿ができるエアコンを開発して、販売するようになりました。ところがこのような除湿運転は、冷房運転より多くの電気を使ってしまいます。エアコンを使っている方の多くはこのことを知らずに、除湿運転の方が冷房運転より省エネと考え、除湿運転をされていることでしょう。その結果、まったく知らないうちに非常に多くの電気を使っていることになっています。
ドライ運転について
皆さんの中にはエアコンのリモコンに「冷房」や「暖房」の他に「ドライ」というのがあったことをご存知の方も多いと思います。
実は5年くらい前までのエアコンのほとんどが今から説明する方法で除湿をしていました。この方法は多くのメーカーで「ドライ」という名前でリモコンに表示されていました。
第1章で述べたように、最近の省エネエアコンでは室内機の熱交換器の温度が従来のエアコンのものより高くなってきました。そのため空気があまり低い温度にならず、除湿することが難しくなってきました。「それならば、できるだけ低い温度に空気を冷やしてやれば除湿できるのではないか。」と思われることでしょう。実際そのようにしてドライ運転は空気をできるだけ冷やして除湿をしています。このため冷房運転と本質的には変わりありません。ただ冷房運転に比べるとエアコンから吹き出される空気の量が非常に少なくなっています。
空気を冷やし始めると、空気中の水分が水蒸気としていられなくなる温度を下まわった時から除湿が始まります。もし中途半端に空気を冷やしたとしても、空気中の水分が水蒸気でいられる間は除湿することができません。除湿という観点で考えると、中途半端に空気を冷やすことはエネルギーをまったく無駄にしていることと同じになるのです。
そこで室内機に入ってきた空気をできるだけ低い温度に冷やして除湿をするのがドライ運転です。この時室内機に取り込む空気の量が少なければ少ないほど、取り込んだ空気の温度を低くすることができます。このようにしてドライ運転は非常に少ない空気を取り込み、吹き出していたのです。











