空気線図の見方

2015年1月3日

空気線図の見方
16℃の空気を26℃暖める熱量と、26℃の空気を16℃に冷却する熱量は、どちらが多きいか、「それは同じに決まってる」と思われるだろうが、実際は半分政界で半分不正解なのである。26℃の空気の相対湿度が約54%以下の場合なら両者のエアコン熱量は同じだが、それ以上の湿度の場合は冷やすための熱量が大きくなるわけである。
 この答えを説明する前に二つの話を先に述べてみよう。

熱量と潜熱
 たとえば、コップの赤に水と氷を入れてかき混ぜて水温を計ると0℃となる。これに、熱を加えても氷が溶けて水に変化するだけのうちは、水温は0℃のままである。さらに熱を加え続けると、氷は完全に溶けた瞬間から水温が上昇し始める。
 このとき、氷が溶けて、水に変化する部分に使われた熱を、潜熱といい、水(氷)の温度の変化の部分に使われた熱を、顕熱という。
むずかしくいうと、潜熱とは、「物質の状態の変化に伴う熱量」であり、顕熱とは、「物質の温度変化に伴う熱量」となる。
 当然、温度26℃、湿度27%の空気を冷却すると、温度16℃湿度50%の空気へ戻る。この場合の、加熱量、冷却量は等しくなる。
 ややこしいのが、エアコン温度26度で湿度を仮に75%とした空気を16℃に冷却する場合であろう。この空気を冷却すると、さっきと逆に徐々に湿度が上がっていき、温度が約21℃の所で湿度が100%となってしまう。
 さらに冷却すると、湿度は100%以上にならないので、温度が下がりながら空気中から水分が除かれることになる。氷水を入れたコップの外側に水滴がついてぬれてしまうのと同じ理屈である。
 こうして、温度16℃、湿度100%まで冷却すると、空気中の約1/4の水分が取り除かれる。つまり、この例の場合は、空気中の水蒸気の状態から水野状態に変化するという潜熱効果があるわけである。
 したがって、冷却するために使われる熱は、通常の顕熱だけでなく、潜熱分も必要であることになる。
 当然、この温度16℃、湿度100%の空気を加熱しても元の温度26℃、湿度75%にはならず、温度26℃湿度54%になってしまうので、エアコン加熱量と冷却量が同じでないことが理解できるだろう。
 上記の変化をまとめると次のようになる。

・冷却または、加熱は顕熱変化で、絶対湿度は変化しない。
・絶対湿度の変化は、潜熱変化である。

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