暖冷房設備の目標設定
2014年10月19日
暖冷房設備の目標設定
暖冷房の対象範囲は方式、システム規模などを設定することになる。
暖冷房範囲の設定
住戸内の暖冷房の範囲を設定する際には
①洗面脱衣所・便所の非居室を含めて住戸内すべての範囲を対象とする場合
②居間や主寝室、各個室などのすべてまたは一部を対象とする場合
の二つがあるが、長寿社会を迎えるにあたっては、室内の温度分布をできるだけ均一化する観点から①が望ましいのは言うまでもない。建設時に対応できないにしても、暖冷房設備は、住居後、非居室部分を含めて容易に設置できるようにしておくことが必要である。
住棟共用部については、超高層住宅等で共用廊下がコア部にあり外気に開放されていない場合には、換気とともに暖冷房について検討する必要があるだろう。特に住棟方式の暖房・給湯設備を導入する場合には、パイプシャフトを通じて熱搬送管からの熱が廊下にこもりやすくなる。
暖房方式の選定
暖房方式としては対流と放射(ふく射)の2方式に大別され、対流を利用した暖房方式の代表として温風暖房があり、放射の代表例として床暖房がある。
温風暖房の場合、設置が比較的容易なものが多い。室内の上下温度差を3~4℃内に抑えることが望ましく、室の断熱・気密性向上、吹き出し口の位置、吹きだし風速・吹き出し温度などに配慮する。室内の上下方向の温度差が大きいと必要以上に空気の加熱が必要となり、エネルギー消費量も増え、空気も乾燥し、良好な室内温湿度の確保が難しくなる。
放射方式である床暖房は、設定室温までの立ち上りに多少時間を要するが、温度差が上下温度差が小さく、床面積の70%以上の敷設面積をもてば、平面的にも温度分布のむらが少ない快適な温熱環境が期待できる。ただし、建物の断熱性確保が温風暖房同様に必要である。
冷房方式の選定
冷房設備は、電気によるヒートポンプ式ルームエアコンでの対応が一般的である。ルームエアコンは、室外機と室内機が一対で対応するシングル型と室外機1台に複数の室内機が接続するマルチ型がある。集合住宅では有効な室外機置き場の確保が難しい場合が多く、マルチ型は有効であろう。また、室内機は壁付けする壁がけ型が一般であるが、天井を張る場合、階高にもよるが天井に設置する天井カセット方も可能となる。設計的には、いずれの場合においても室外機置き場の確保、冷媒管、ドレン管の納め方が課題となる。










