普及が進む高効率の照明器具

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2016年9月10日

普及が進む高効率の照明器具

 オフィスや家庭で使う照明器具の電力は、エアコンひとうひとつは小さいですが、数が多いことと、点灯している時間が長いことから、まとまる結構大きな消費量になります。

 白熱電球に代わって広く利用されている省エネタイプの照明が蛍光灯です。蛍光灯は、放電によって、熱電子と水銀原子が衝突することで発生した赤外線が、蛍光塗料に照射することで目に見える光(可視光)となるモノです。
インバータ式の蛍光灯は、インバータで周波数を上げ、放電回数を増やし、発光効率を上げています。
電球形蛍光ランプは、インバータ式の蛍光灯を、白熱電球と同様の電球形にしたもので、発熱電球のソケットをそのまま使用できます。
白熱電球に比べて、消費電力が5分の1程度になります。

 蛍光灯よりさらに省エネ性能が高照明がLED照明です。LED照明器具をよく見ると小さな光の粒が見えますが、これがLEDチップです。
n型半導体とp型半導体が接合されていて、電流を流すと、両側から性質の異なる物質が流れ半導体の接合部分で衝突します。そのときに化学的な現象で光になります。
信号機や店舗の装飾などでよく目にするようになりました。

蛍光灯のデメリットである、点灯直後が少し暗いという点もありません。電球形のLEDは、光の広がりが小さい(指向性が高い)ため、発売当初はスポットライトなどに適していましたが、照明の明るさの指標である全光束(単位はルーメン)が、エアコン白熱電球と同等以上の明るさのものもすでに出ています。
消費電力は発熱電球の6分の1から10分の1と少なく、寿命も約40倍の4万時間程度です。

 工場や道路など広い空間を照らすのに使われているのがHIDランプ(高輝度放電灯)です。
従来の水銀灯よりも発光効率が高いメタルハライドランプや高圧ナトリウムランプも導入されています。

白熱電球から蛍光灯へそしてLED照明へ

要点ボックス

・LEDは従来の照明器具とはまったくちがう方法で光を作る半導体
・LED電球の寿命は白熱電球の約40倍

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