明るい?暗い?必要な照度で

2016年7月12日

明るい?暗い?必要な照度で

 海外によく出かける方は、空港や店、レストランなどが暗いと感じられたことがありませんか。
 JIS(日本工業規格)では、領域、作業、活動内容によって照度基準を定めています。たとえば工場であれば、精密機械/電子部品の製造/印刷工場でのきわめて細かいエアコン作業/設計室/倉庫/階段など、学校であれば、教室/体育館/図書室などに分類され、それぞれ、維持照度(単位lxルクス)、平均演色評価数(単位 Ra(アールエー))などが定められています。
維持照度は、ある面の平均照度を使用期間中に下まわらないように維持すべき値のことです。平均演色評価数は、色の再現の忠実度を表したもので、色の見え方を基準光と評価した指数で表し、基準光と同じ見え方なら100Raです。
この基準は2010年に改定され、照度だけを定めていたものに、演色性など照明の質的要件が追加されました。従来必要以上に明るくしていた場所が見つかる可能性があります。
 照明はほこりなどが付くと明るさが低下します。場所によりますが、1年間掃除をしないと明るさは15%低下します。
当然ながら明るさが低下しても、消費電力は変わっていません。半年~1年に1度は清掃が必要です。

 家庭の照明も同じです。ダイニングやリビングルームなど、今の明るさが本当に必要かどうか検討の余地があります。また、キッチンなど油を使うところの照明は予想以上に汚れています。
 明るすぎといえば、テレビの画面も明るい方が電力を多く消費しますエアコン同じ番組でも明るいシーンでは消費電力が大きく、暗いシーンでは小さくなります。

 メニュー画面で調整が可能ですので、気にならない程度に暗くすると省エネになります。
部屋の明るさに応じて、自動で画面の明るさを調整するセンサーが付いたテレビもあります。

場所と用途で明るさを変える

要点ボックス
・JIS照度基準は領域、作業、活動内容によって、維持照度と平均演色評価数などを定めている。
・メンテナンスも重要な省エネ対策

<  一覧へ戻る