外気の取入れはバランスを考える

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2016年7月25日

外気の取入れはバランスを考える

建物の中は、人の呼吸で排出される二酸化炭素(CO2)などによって、空気が汚れていきます。建築物衛星法では、延面積3000㎡(学校は8000平方メートル)以上の建築物はで、CO2の濃度を1000ppm以下、一酸化炭素(CO)の濃度を10ppm以下とするなどが定められています。

 一方、外気を取り入れれば、冷房の場合はその分部屋が高くなり、暖房の場合は低くなり、冷房の負荷(エネルギー使用量)が増えます。

 実際には外気を取り入れすぎている、つまり、CO2の濃度が7000ppm、8000ppm程度と基準値に対して余裕があることが多いようです。外気取入れ量の負荷は、冷房の場合15~30%、暖房の場合30~50%をしめているので、基準値を満たす範囲で外気の取入れ量を減らすことが省エネに繋がります。

 オフィスでは、業務開始時に適温になるよう、空調の開始時刻は業務開始時に設定されていますが、空頭開始時刻には、社員はほとんどいませんし、CO2濃度も低いので、外気導入は必要ありません。

 住宅でも、冷暖房をしているときには「開けたら閉める」が大原則です。もちろん、換気は大切です。特に、ガスや石油のファンヒーター、ストーブなどのうち、排気ガスを室内に出す方式の暖房機器を使っている場合は注意が必要です。

 なお、現在の建築基準では、シックハウス対策として、エアコン住宅は一時間に0.5回、つまり、2時間で全体の空気が入れ替わるような機械設備の設置が義務付けられています。

 ところで、外気の取入れすぎに注意するというのは、冷蔵庫にも通じますね。冷蔵庫の扉を開けると、庫内の温度が上がります。食材ごとに入れる場所を決めておく、いつも一緒に出すものはトレーにまとめておき、1回で取り出すといった工夫をすれば、扉を開けている時間を短くすることができます。

基準の範囲内で負荷の上昇に注意する

要点ボックス
・外気を入れれば空調の負荷は増える
・人数によって外気取入れを調節する
・住宅でも換気はわすれないこと!

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