夏の結露の問題点と対策

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2014年8月21日

夏の結露の問題点と対策
 このように結露の問題は冬の問題であり、風通しをよくする等昔からいろいろな対策が取られていました。しかし、エアコンが普及するようになると、今度は夏にも結露の問題が起こるようになってきました。先ほど説明したように日本の夏は高温多湿で、とくに太平洋側では蒸し暑く、湿度もかなり高くなります。その中でエアコンを稼働させ室内の湿度を低くすると、部屋の壁や窓に接している外の空気が冷やされ、そこで結露してしまいます。冬の場合には、部屋の中の温度が高く、外の温度が低かったため、部屋の中でも比較的温度が低くなりやすかった北側の壁や押し入れ、窓等で結露が起こりましたが、夏の場合は冬とは逆に、外の温度が高く、部屋の中の温度は低くなります。

 皆さんはカーエアコンを使ったこともあるでしょう。とくに暑い夏、車の中の温度は外の温度よりもかなり高くなります。このようなときにカーエアコンを使うと一気に爽快になります。ところでカーエアコンで冷房してしばらくするとカーエアコンからの吹き出し空気が当たっているフロントガラスが曇ってきて水滴がついているのを目撃されたことがあるでしょう。水滴が邪魔だと思い、フロントガラスの内側から水滴を拭き取ろうとしても拭き取ることはできません。それもそのはず、実はこの水滴、フロントガラスの外側についています。これはカーエアコンから吹き出された冷たい空気によってフロントガラスが冷やされ、外の空気の中にたくさん含まれていた水分の一部が結露して出てきたためです。

 夏に冷房した家でも同じようなことが起こります。もともと水分を多く含んだ空気は外の空気なので室内で冷房することによって、隣接する外の空気が冷やされたとしても、カーエアコンの場合と同じように家の外側で結露するためそれほど問題がないように思われます。ところが多くの場合、壁の中でも結露が起こってしまいます。

 それではまず壁の中がどうなっているのか考えてみましょう。一般住宅でよく見られる外壁の一例を示します。この場合には、部屋の内側から順に、壁紙、石こうボード、断熱材、空気層、合板そしてモルタルやセラミックのプレートが取り付けられています。この中の空気層は、床下や外の空気を取り込んで壁の中を乾燥させる働きをする場合があります。また断熱材としては、ガラスウールとロックウールと呼ばれ、燃えないガラスや岩等を原料として綿のように加工したものを使用します。ガラスウールやロックウールは熱については通しにくいですが、綿のように中がスカスカなため空気を通してしまいます。床下や外から通気層に入った水分の多い外の空気は、断熱材を素通りして石こうボードに達します。さらに石こうボードには水分を伝える性質があるため、水分は壁紙の裏側まで簡単に伝わってしまいます。

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