圧縮機について
2014年8月9日
圧縮機について
圧縮機というと何やら難しそうですが、自転車の空気入れと同じようなものと考えてください。風船に空気を入れる場合には人の力で息を吹き込むことができますが、自転車のタイヤに空気を入れる場合には空気入れが必要となります。というのもタイヤの中には空気の密度が非常に高く、外の空気の圧力よりもタイヤの中の圧力の方が高くなっているからです。圧力が高いタイヤの中にさらに空気を詰め込むためには、より大きな力で無理やり空気を押し込まなければなりません。そのために空気入れが必要になります。
それではエアコンではどうでしょうか。エアコンの場合は、冷媒の蒸気を室外機の熱交換器に押し込みます。タイヤの空気入れは周りの空気を吸い込んでタイヤに空気を入れますが、エアコンの圧縮機の場合、空気ではなく冷媒の蒸気を吸い込まなければなりません。そのため、冷媒の蒸気が入っている室内機の熱交換器から冷媒の蒸気を吸い込むようになっています。このようにエアコンでは、圧縮機を動かすと室内機の熱交換器の中にある冷媒の蒸気が吸い込まれ、この吸い込んだ蒸気を室内機の熱交換器の中に押し出します。
このとき、室内機の熱交換器の中では蒸気が次から次へと圧縮機に吸われるため圧力が下がりますが、室外機の熱交換器には蒸気がぐいぐいと押し込まれるので逆に圧力が高くなります。空気入れと圧縮機は同じような働きをしますが、圧縮機では空気ではなく「冷媒の蒸気」を押し込む点が異なっています。
空気も冷媒も同じようなものと思われるかもしれませんが、実は大きな違いがあります。
冷媒は液になったり蒸気になったりすることができますが、空気は通常、液にはなりません。冷媒は押し込まれて圧力が高くなると蒸気から液に変わり、逆に圧力が低くなると液から蒸気に変わる性質があります。
分かりやすく例えてみましょう。学校や病院で注射を受けるときに、医師や看護師に脱脂綿についたアルコールで消毒してもらったときのことを思い出してください。アルコールを塗られた所から瞬間的にヒヤッとしたことでしょう。これは、肌についたアルコールの液が蒸発し、蒸気に変わるときに周りから熱を奪ったからです。これと同じように、エアコンの冷媒も蒸発して液から蒸気に変わるときに周囲から熱を奪うのです。
エアコンの圧縮機を動かすと、室内機の熱交換器の中に入っていた冷媒が無理やり蒸発させられて、周りから熱を奪います。また、このとき室外機の熱交換器の中では、冷媒の蒸気が圧縮され液に変わるときには周囲に熱を出します。このように圧縮機を動かすと室内機では周りから熱を吸い込むとともに、室外機では周りに熱を吐き出しているのです。










