単一ダクト方式

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2015年5月13日

単一ダクト方式
 単一ダクト方式は機械室に設置した空調機(エアハンドリングユニット)から一本の吸気ダクトを分岐して各室に調和された空気を送るシンプルな空調方式です。単一ダクト方式には定風量方式と変風量方式があります。
 定風量方式(CAV:Constant Air Volume)とは、風量を変えて室温を制御します。
編風量方式ではエアコンダンパーなどの変風量ユニットを設けることによって、各室ごと、ゾーンごとに風量を調節することが可能です。
定風量方式と比較すると省エネ効果が高い空調方式といえます。

 単一ダクト方式は各室の負荷条件に差のない小~中規模のビルに適した空調方式といえます。なお、単一ダクト方式を構成するボイラ、冷凍機、冷却塔、空調機、ダクトなどの各機器の詳細については第4章でふれることにします。ここではまず、単一ダクト方式の大まかな概要を把握しておきましょう。

単一ダクト方式の構成

各階ユニット方式
各階ユニット方式・二重ダクト方式
Point
・各階に空気調和機を設置するのが各階ユニット方式です。
・2本のダクトで空頭するのが二重ダクト方式です。
・ゾーンごとに空調するのがマルチゾーンユニット方式です。

各階ユニット方式
 各階ユニット方式は単一ダクト方式の空調機を各階ごとに設置して空調を行う方式です。各階ごとの運転・制御ができます。各階ユニット方式では立てダクトを省略できます。短所としては各階に空気調和機を分散配置するので、保守管理にやや手間がかかり、各階ユニットを設置する機械室が必要になります。
 各階ユニット方式は50ページで紹介するエアコンパッケージユニット方式と似たタイプの空調方式ですが、パッケージユニット方式はユニット自体に冷凍機を持ち、個別分散熱源方式なのに対して、各階ユニット方式は機械室に設置した熱源から冷温水の供給を受けて空調を行うので中央熱源方式となります。

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