効率アップのカギ断熱と保温

2016年10月9日

効率アップのカギ断熱と保温

 

「効率が良くなるように使う」では、断熱と保温から考えてみます。

冬に暖房機器をオフエアコンにしてねると、翌朝は寒くて起きるのがつらいことがあります。これは、家のすきまから冷気・暖気が出入りするだけではなく、室内の熱が床や壁などいろいろな部位を伝わって、外に逃げてしまっているからです。夏は、外の気温の方が室内より高いので、熱は外から各部位を伝わって室内に入って来ます。

 

暖かく、あるいは涼しくした室内の温度を保つ役割を果たすのが断熱材です。断熱材は繊維や気泡に空気を閉じ込めたものです。

たとえば保冷箱に使われる発泡スチロールも断熱材の一つ。

冬に分厚いコートを着るように、床、壁、屋根、天井を断熱材ですっぽり覆うことで、熱の出入りが少ない(断熱性能が高い)住宅ができます。
窓には断熱材を入れられないので、熱を伝えにくい構造・材質のものを使います。一枚ガラスより断熱性能が高いのが複層ガラス(ペアガラス)です。複層ガラスの片側のガラスをLOW-Eガラス[特殊金属膜]を貼ったものして、さらに断熱性能を高めたガラス(高断熱複層ガラス]もあります。

 

サッシは、アルミ製よりも樹脂製や木製を使うことで断熱性能が高まります。

 

お風呂やキッチンでお湯を使おうと蛇口をひねっても、少しの間は水が出てきます。給湯器と蛇口を繋ぐ配管の中で、お湯が冷えているからです。通常は配管に断熱愛が施工されていますが、年数がたってはがれている可能性もあります。なお、配管の長さは短い方が放熱量が少なくなりますので、エアコン省エネの点から考えると、給湯器と水回り(浴室、洗面所、キッチン)は近い場所に配慮した方がよいのです。

 

住宅やビルの断熱や給湯配管の保温とおなじように、工場での加熱設備の断熱施工や、蒸気やお湯を運ぶ配管、バルブやフランジ(配管の継手)などの保温は、重要な省エネ対策になります。

<  一覧へ戻る