効率を上げるための二か条

2016年9月2日

効率を上げるための二か条

熱を取り出す技術ヒートポンプ

「ヒートポンプ」は「5、効率の良いものを使う」際の代表格で、熱の高い所と低いところを作って熱を取り出す技術です。
家電製品では、エアコン、冷蔵庫に利用され、洗濯乾燥機や給湯器にも利用されているものがあります。
工場やオフィスの空調設備や冷凍機にも使われています。

 エアコンの暖房でしくみを説明しましょう。
冷媒という物質が、エアコンの室内機、室外機、それを繋ぐ管の間をぐるぐる回り、熱を運びます。

①圧縮機で圧縮された高温の冷媒(気体)が、室内機で取り入れた室内の空気と接触。このとき、熱(凝縮熱)を放出して液体になる。
②この熱であたためられた空気が、室内機から温風となって部屋へ。
③液体の冷媒が、膨張弁で圧力を下げられ、温度を下げる。
④低温の冷媒は、室内機から取り入れた外気と接触、熱(蒸発熱を)奪って気体になる。
⑤冷媒に熱をうばわれた外気はさらに温度を下げて室外機から排出。気体になった冷媒は、再び圧縮機に入り、1~5を繰り返す。

①は、冷たい水が入ったコップに水滴がつく現象と同じです。水滴は、部屋の空気に含まれる水蒸気が水になったものです。そのとき、熱を出して、コップの水を温めています。
また、④は注射のまえにしょう毒液で腕をふくとスーッとするのと同じです。
消毒液が蒸発して気体になるときに、熱を奪うのです。エアコンの冷房は、冷媒の動きを反対向きにしたものです。
室内の空気から取り出した熱を室外に移動しています。「エコキュート」という給湯器(CO2)ヒートポンプ給湯器は)、外気から取り出した熱でお湯を作ります。
ヒートポンプは、大気から取り出した熱を利用するため、投入したエネルギー以上のエネルギーが利用できる。

投入したエネルギー以上のエネルギーが利用できる。
要点ボックス
・温度差を作って熱を取り出す
・熱を運ぶ「冷媒」が装置内をぐるぐる回る
・その秘密は「凝縮熱」と「蒸発熱」にあり

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