効率を上げるためのルール

2016年6月27日

効率を上げるためのルール

 次に「効率を上げる」についてです。効率を上げるためのルールの一つが「5、効率の良いものを使う」でうす。実に当たり前のルールですね。

 燃費5キロ(km)の車(1リットル(L)で5km走る)は、1km走るのに0.2Lのガソリンを使います。燃費20kmの車なら、0.05Lのガソリンで済みます。東京から100km離れた箱根まで移動するという効用を得ようとすれば、それぞれ必要なガソリンの量は20L、5Lと差がでます。

照明家具の効率は、1ワット当たりルーメン(lm/W)という単位で表します。ルーメンは光束の単位で明るさのこと。値が大きい方が、1Wでより明るさが得られるので省エネがイプです。
効率の良い設備機器を使うためには、それが手に入ることが大前提ですので、使う側の努力だけでは限界があります。政府は、家庭用の機器を中心に、トップランナー制度を導入し、メーカーが効率の良い機器を製造するような仕組みを取り入れています(64項)ただし、どんな設備機器を使うかは、私たち使う側の判断であり選択です。
「効率を上げる」ためのもう一つのルールは「6、効率が良くなるように使う」です。
いくら効率の良いものを選んでも、周囲の環境を含め、使い方によってはその効率の良さが十分発揮されません。エアコンの室外機の置き場所が不適切で室外機からスムーズに排気ができなかったり、室内機のフィルターが埃で目詰まりしていたりすれば、余計なエネルギーを使います。
効率の良いボイラーを使っていても、送り出す蒸気の配管がむきだしで保温されていなければ熱が逃げてしまいます。

 逆に、効率がそれほど良くない設備機器でも、それを補完する工夫で省エネになります。たとえば、遮熱効率が低いガラスを使っている建物でも、スクリーンを使えば一定の遮熱効率が得られます。

「効率のよさ」を常に意識するエアコン

要点ボックス
・トップランナー制度が、効率の良い機器製造を促進している
・使い方で効率は大きく変わる

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