冷房運転との消費電力の違い:実測例

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2014年9月4日

冷房運転との消費電力の違い:実測例

 エアコンで消費される電気の量を実際に計ったことがある人がいるかもしれません。筆者も計ったことがあります。6畳用の最新式のエアコンで冷房運転や再熱除湿運転で使われる電気の量を測りました。冷房運転にして測ったところ、たとえば朝方には使われる電気の量が少なくて済むものの、お昼前後には大変多くなる傾向がみられました。このように冷房運転の場合には、一日のうちで使われる電気の量が多くなったり少なくなったりしましたが、再熱除湿運転にした場合には、一日のうちで使われる電気の量はほとんど一定の値を示していました。そしてその値は、冷房運転んでもっとも電気が使われたときとほとんど同じ値でした。
 「ドライ」運転ではマイコンドライのように運転したり止まったりして温度を調節する必要がありますが、「再熱除湿」運転では空気を暖めてから吹き出すため、空気の温度が低くなりすぎることもなく、運転を止める必要もありません。ただ、湿度を常に所定の値に保とうとすると除湿運転をし続けなくてはなりません。さらに再熱除湿運転は、ドライ運転より風量が大きいため、除湿運転には多くの電力が必要です。したがって、再熱除湿運転のときには機械の安全上許される電気を目いっぱい使って圧縮機を動かすことも多くなります。なお、筆者が計ったところでは、24時間使った電気の2倍以上の電気を使っていました。とくに明け方などの1時間だけを見てみると、再熱除湿運転んで使った電気の量が冷房運転の3倍以上の値を示すこともありました。

 ただどのような場合でも、再熱除湿運転が冷房運転より必ず2倍とか3倍の消費電力になるとは限りません。部屋の広さ、外の空気の温度や湿度、設定している温度や湿度によっても違いますし、エアコンの種類によっても違うと思います。筆者が計った時点の条件
(2001年夏、昼:36度、夜:25度、設定温度:26度、設定湿度50%、6畳用エアコン)ではたまたまそのようになっていました。

除湿方法としてのルームエアコンの性能

 再熱除湿運転は冷房運転の3倍程度電気代がかかるというと、再熱除湿の効率が非常に悪くなっています。確かに冷房運転に比べて再熱除湿運転は効率が悪くなっています。ただし、冷房運転は「温度」を下げるためのもので、除湿運転は「湿度」を下げるためのものです。温度と湿度を下げることにより難しいことです。
 湿度を下げる方法には、ルームエアコンの除湿運転を利用して下げる場合の他にもいくつかの方法がありますが、実はこの中でルームエアコンの再熱除湿は非常に効率が良い除湿方法です。同じ量を除湿する場合、市販の家庭用の除湿器に比べ、エアコンの再熱除湿ははるかに少ない電力で除湿できると思います。
 よく冷房はエアコンに任せ、除湿は除湿器で行った方が省エネだと思っている方がいますが、使っている除湿器が空気を冷やして除湿するタイプの場合には、ほとんどのケースで、エアコンで再熱除湿した方が省エネになり、電気代も安くなります。この点、多くの方が誤解しているようです。

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