住宅における湿度の問題とは

2014年8月18日

住宅における湿度の問題とは
 日本は四方を海に囲われており、とくに夏、湿度が大変高くなるのが日本の気候の特徴です。さらに日本は国土が細長いため、地域によって気候が異なります。そこで、札幌、新潟、東京、大阪および福岡の各月の平均気温と平均湿度を調べました。

 たとえば、東京の温度と湿度を見た場合、夏は温度も湿度も高くなりますが、冬には逆に温度も湿度も低くなります。一方、大阪は温度については東京とあまり変わりませんが、湿度については夏には東京より低く、冬には高くなります。湿度に着目すると、東京より大阪の方がすごしやすいようです。福岡の場合、東京より全般的に湿度が高くなる傾向があります。筆者は福岡に出張することが多いのですが、夏は特に蒸し暑く感じることが多くありました。 北国の札幌や日本海側の新潟では雪の影響でしょうか、冬も湿度が高くなっています。

 このように日本の中でも場所によって気候が違い、とくに冬になると湿度の違いが大きくなりますが、夏はどの都市でも湿度が一年のうちでも最も高くなる傾向がみられます。

各都市ごとの空気中の水分の量
 湿度60%を簡単にいえば、空気中に存在できる最大の水分量に対して60%の水分が給気中にいることです。ところが、1章で説明したように空気中に存在できる最大の水分量は温度によって変わってしまいます。温度が高ければ空気中にいることのできる水分量が多く、温度が低ければ逆に少なくなります。したがって、同じ湿度60%でも気温が0℃と30℃
のときでは、空気中の水分の量が異なり、30℃のときは0℃のときに比べて約7倍も水分を多く含んでいます。そこで気温の変化も考慮して、各都市の空気中の水分量が月ごとにどのように変化するのか計算した結果を示します。全体的に南の都市ほど空気中の水分の量が多いことがわかります。また空気中の水分は梅雨時が最も多いような気がしますが、実際は真夏の8月に最も多くなります。札幌のような北の都市では、他の都市に比べ空気中の水分の量が少なく清々しく感じますが、福岡や東京、大阪では、空気中の水分の量が多いため大変蒸し暑く感じます。那覇ではさらに空気中の水分が多くなります。また空気中の水分の量は冬に少なく、夏に多くなり、春や秋にはその中間ということになります。このように日本では空気中の水分の量が季節によって大きく変化するので、住宅では湿度がさまざまな問題を引き起こします。

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