エアコンの省エネ化と除湿不足
2014年8月14日
エアコンの省エネ化と除湿不足
水のポンプの場合、同じ水の量を15mの高さに持ち上げる場合と45mの高さに持ち上げる場合を考えた時、45mまで持ち上げる場合の方が15mよりも3倍のエネルギーが必要であることを前述しました。もしも45m持ち上げなければならないものを15mまで持ち上げるだけでよいとしたら、エネルギーは1/3で済むことになります。
ヒートポンプの場合もこれと同じように、同じ量の熱を15℃高い所に運ぶのに必要なエネルギーは、45℃高い所に運ぶ場合に比べて1/3ぐらいで済みます。インバータを用いることで、従来45℃の温度差で室内から室外に熱を持ち上げていたところを、15℃の温度差で熱を持ち上げるだけで済むのであれば、必要な電気の量も1/3で済み、電気代も1/3ぐらいで済むことになるのです。
最近のエアコンの多くはインバータを使っており、とくに部分負荷のときに室内機と室外機の熱交換器の温度差を小さくすることが大きな理由の一つと考えられます。
インバータエアコンの問題点について
家庭で使われるエネルギーの中でエアコンが占める割合は決して少ないものではありません。今までと同じようにエアコンを使っても必要な電気エネルギーが1/3で済み、電気代も1/3になれば、地球環境のためにも、家計のためにもいいことだといえるでしょう。
ただインバータを使ったエアコンに問題がないわけではありません。まずエアコン本体の値段が、インバータを使っていないエアコンと比べると高くなってしまいます。このため、本当に家計のために役立っているかどうかは、エアコンの値段と月々の電気代を相対的に考える必要が出てきます。p112で解説しますが、店頭で表示されている年間の電気代は朝6時から夜の12時まで1日のうちに18時間も冷暖房した場合の値段ですから、仕事などで日中外出してもあまり冷暖房をしない場合には、高価な省エネエアコンの方が従来のエアコンより費用の面で得にならない場合もあるので注意が必要です。
確かに費用も大きな問題ではありませんが、それ以上にもう一つ大きな問題が発生することになりました。それが湿度の問題です。
冷房時の除湿不足の問題
最近省エネエアコンを買った人の中から、「冷房しても部屋が蒸し蒸しする。」、「冷房してもエアコンの管から水が出てこなくなった。」、「以前使っていたエアコンと同じ温度に設定しているのに新しいエアコンではあまり冷えない。」等といった声を聞くようになりました。実は最近の省エネエアコンで冷房するとこのようなことが起こりやすくなります。
先ほど最近のエアコンの効率が良くなった大きな理由の一つとして「室内機と室外機の熱交換器の温度差が小さくなり、少ないエネルギーで熱を持ち上げて、室内から外に熱を追い出すことができるようになった。」ことを説明しました。実はこのことが冷房時の除湿不足という省エネエアコンの最大の問題を生み出してしまいました。











