エアコンではどのように暖房をしているのですか(続)

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2014年9月23日

エアコンではどのように暖房をしているのですか(続)

 ただ暖房運転が必要な冬には、外の気温がとても低くなるため、外の空気から熱を吸い取って部屋を暖房しようとすると、室外機の熱交換器の温度を0℃以下にしなければならない場合もでてきます。温度が0℃より低くなると、冷たい熱交換器において、空気中の水分が水にならず霜になりフィンに付着します。熱交換器のフィンに霜が付着すると、熱交換器と空気との間で熱が伝わりにくくなるため、暖房の運転を一時止めて霜を取り除く「デフロスト」と呼ばれる運転を行わなくてはなりません。冷房運転では休みなく運転することができても、暖房運転の場合にはデフロストのため暖房を一時やめなければならないことがあります。

圧縮機はどんな形をしているのですか

 本文中で圧縮機は空気入れのようなものと説明しました。空気入れのように冷媒の蒸気をピストンで押し込むタイプの圧縮機をレシプロ式圧縮機と呼びます。昔はこのレシプロ式圧縮機がエアコンに使われていましたが、最近のルームエアコンにはほとんど使われておりません。

 レシプロ式の場合、空気入れでピストンを押したり引いたりするようにピストンが往復して動くので、振動が激しく音がうるさくなる欠点があります。そこで最近は、振動の少ないタイプの圧縮機がルームエアコンに用いられるようになりました。現在、おもに使われているものにスクロール圧縮機と呼ばれるものがあります。これは蚊取り線香のような形をしたフタが上下2つあり、一方が小さな円を描くように動くと、周囲から冷媒の蒸気が吸い込まれ、次第に渦巻の形の中心部分に押し込まれるような構造になっています。この際、中心部に近づくほど冷媒の蒸気が入っている空間が狭くなります。狭いところに押し込まれるので蒸気の圧力が高くなり、圧縮されます。レシプロ式圧縮機ではピストンが往復運動するのに比べ、スクロール圧縮機では渦巻状のフタが回転運動または振動運動するだけですので、振動も少なく音も小さいのが特徴です。

 圧縮機は室外機の中に入っています。このため圧縮機によって部屋中がうるさくなることはありませんが、室外の音が大きいと近所迷惑になります。最近では音の問題で近隣とのトラブルになる場合もあります。メーカーにも音に関する苦情も多く寄せられているので、圧縮機には静かなものが用いられるようになってきました。

 なおエアコンの室外機の中には、圧縮機に黒い分厚いマットが巻きつけられている場合があります。これをバリホールマットと呼んでいますが、これは音を静かにするためのものです。メーカーでは圧縮機自体をなるべく騒音の少ないスクロール圧縮機にしたり、さらにその上にバリホールマットを巻いたりと、いろいろ努力を行いながら静かなエアコンを作っています。

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