まとめ
2014年10月18日
除湿運転は冷房運転より省エネと思われている方が非常に多く、冷房運転で済む場合でも常に除湿運転している方が多いことがわかっています。このような方々に、実は「除湿運転は冷房運転に比べてたくさんのエネルギーを使い電気代も高くなること」を認識してもらうことが最大の目的です。
住宅のエネルギーに関するいくつかの取り組みを行っていますが、地球環境問題を考えれば考えるほど、エネルギーを少しも無駄にしないでほしいと思います。とくに日本では人々の暮らしも豊かになり、テレビをはじめ冷蔵庫、エアコンといった電化製品をほとんどの家庭で目にするようになりました。現在では、冷房温度を高めにしたり、風呂に入る回数を減らしたりして省エネな生活をするように盛んに言われています。このように今までの生活を見直し、使うエネルギーの量を少なくすることは確かに大事なことです。しかし、今までと同じように冷房したり、風呂に入ったりと、生活リズムを変えないで省エネになるように、機械や住宅のエネルギーの無駄遣いを見直していくことが最も大事だと考えています。
機械の効率を良くし、省エネにするためにトップランナー方式が採用され、とくに冷房運転や暖房運転で従来のエアコンに比べ格段に省エネになったことは画期的なことと思います。また、住宅の省エネのために機密断熱性を高める次世代省エネ基準ができ、さらにこれより優れた性能をもつR2000住宅が普及してくるなど、省エネ住宅が増えてくることも素晴らしいことと思います。とくにR2000住宅では室内の温度差が非常に少なく、床暖房をしていなくても足元が寒くならないなど、快適性の面でもとくに優れており、豊かな生活を省エネルギーでできるようになりました。
このように機械や住宅を見直し、今までと同じように暮らしても省エネにできるように取り組むことは大変重要な事であり、決して間違っていないと思います。ただエアコンについて言えば、今まで住宅とは関係なく機械として勝手に省エネを進め、住宅について言えば、エアコンとは関係なく住宅として勝手に省エネを進めてきました。そのため、今回は「室内の高湿度化」という落とし穴があり、「省エネにすると室内の湿度が高くなる」→「湿気を取り除こうとするとエネルギーがたくさんかかる」ということになってしまいました。同様に、シックハウスや化学物質過敏症を防止するため、ホルムアルデヒド等の使用を抑えるような取り組みがなされましたが、エアコンの省エネ化や住宅の気密断熱化が進んだことで室内の湿度が高くなった影響を受けて、結果としてカビが発生しやすくなるという新たな健康に対する懸念も出てきました。
住宅、機械、環境、人を別々に考えるのではなく、この4つを総合して見つめ、その中からすべての面で効果的な省エネ、健康で快適な方法を探し出していくことが最も大事であると思っています。その際、重要なキーワードとして「湿度」があることを読者の方々に認識してもらうのがこの本を書いた2つめの理由です。
省エネエアコンをお使いの方が賢くエアコンを使っていただくことと、またエネルギーに関する政策や省エネ技術を開発されている方には、広い視点から省エネを考えていただくことを期待しています。











