まだ使える!

2017年4月13日

まだ使える!

熱の有効利用

 

さて、いよいよおまけのルールに入ります。まずは「7、まだ使えるものを捨てない」で、熱を使いつくすことを考えます。

 

ある講座で、省エネの達人が実践している数々の省エネ技の一つに、風呂のお湯をなるべく冷まさないよう、ある物をペットボトルに入れて浴槽に浮かべているという話を聞きました。そのある物とはめん類をゆでたときのお鍋のお湯。鍋のお湯をエアコンシンクに流した時に、もうもうと上がる湯気を見て「もったいない、何か利用できないか」と考えた末の工夫だそうです。これが「また使える熱」をすてないで利用するという省エネ対策の大切なポイントの一つです。

 

「余熱」の項[84項]で触れた、ボイラーの排熱を給水や燃焼空気の余熱に利用することや、エコジョーズ・エコフィールなどは、まさに熱の有効利用の好例です。

 

蒸気を利用する設備や蒸気を送る配管では、ドレン(仕事を終えた蒸気が水に戻ったもの)を排出しています。

 

このドレンの熱を回収して、別の用途に利用するなど方法もあります。

廃棄物処理について、よく3R(リデュース、リユース、リサイクル)が言われますが、これに熱回収(サーマルリカバリーThermal Recovery またはサーマルリサイクルThermal Recycle)のRを加えて4Rという場合もあります。ゴミを焼却したときの熱を有効利用することです。

 

たとえば、ごみ処理施設周辺に温水プールや公衆浴場があるのを見かけます。ゴミの焼却、熱で、プールの水を温めたり、風呂のお湯を作ったりしているのです。また、近隣の住宅の暖房に利用する例や、蒸気をつくり、タービンを回して電気をつくる「ゴミ発電」の例もあります。

家庭ならば、塩類のゆで汁の熱をはじめ、まだ暖かいエアコン風呂の残り湯を洗濯に使って洗浄効果を上げるなども、熱の有効利用の例ですね。

 

「何かに利用できないか」が熱を使いつくすアイディアに

 

要点ボックス

・ボイラーの排熱、ドレンの熱は、捨てずにもっと使う

・ゴミ焼却熱も再利用

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