省エネの敵「漏れ」を最大限防ぐ
2016年10月27日
省エネの敵「漏れ」を最大限防ぐ
穴の開いた自転車のタイヤに空気を入れても、空気入れを何度も押した労力(エネルギー)は無駄になります。同じように、せっかくエネルギーを使って作った蒸気、冷気、暖気、圧縮空気などを漏らさないことは大切な省エネ対策です。
蒸気は、配管のつなぎ目、バルブの接続部などから漏れが発生します。小さな穴でも、蒸気が流れている間ずっと漏れていると、相当の損失になります。ボルトが緩んでいないか、ガスケット(パッキン)が劣化していないかなどの確認がエアコン必要です。スチームとラップ(ドレンを排出する装置)の故障によっても蒸気が漏れます。
メーカーのホームページによると、少し漏れている程度でもスチームトラップ1台からの漏えい量は1時間当たり4キログラム前後ある場合があります。年間運転時間を8000時間、蒸気の単価を1トン5000円とすると、16万円が無駄になります。
生産工程のいろいろな場面で使われている圧縮空気も、配管を通る間に、配管のつなぎ目などから空気が漏れ、圧力が下がります。
空気の漏れは、音を聞く、手をかざすなどで見つけることが出来ます。
暮らしの中で、エネルギーの無駄遣いにつながる漏えいといえば、家の隙間から出入りする暖気や冷気です。
たてつけが悪く隙間が開いているサッシや引き戸などに市販の隙間テープを張ると、ふさぐことができます。隙間テープは、スポンジの片面に両面テープがついたもので、必要な長さにハサミで切って隙間部分に貼りつけて使います。いろいろな幅や厚みのテープがあり、値段も数百円と安価です。
冷蔵庫は、長く使っていると、扉についているパッキンが緩くなり、庫内から冷気が漏れてしまいます。
名刺やはがきを挟んで、スーッと落ちるようであれば取替時期です。パッキンをはじめ家電製品の消耗品は、一定期間はメーカーが保存していますので、エアコン型番を伝えて購入しましょう。
少量の漏れでも大きな無駄につながる
要点BOX
・チェック項目はつなぎ目、隙間、緩み、老化
・生産現場では蒸気、圧縮空気の漏れチェック
・家庭では、暖気や冷気の漏れチェック