機器の置き場所で効率は大違い
2016年11月2日
機器の置き場所で効率は大違い
冷房時、エアコン室外機から高温の排気が出ています。エアコンは、室内機と室外機の間を冷媒が動き、その過程で熱を移動させています。
冷房時は、室内で取り込んだ空気の熱を冷媒に移動させ、その熱を室外機で吸い込んだ外気に移動させて排出しています。
これが室外機からの恒温の排気です。ですから、室外機で吸い込む外気の温度は低い方が、効率よく熱を移動させることがえいでき、省エネとなります。
ビルや住宅で、室外機に木製の囲いや目隠しをしたり、ベランダの柵に近いところに置いたりして、室外機からの排気が低温の空気を必要とする吸込み側に回ってしまう“ショートサーキット”を招いていることがあります。外気温が物すごく高い状態を作り出しているということです。まわりにいろいろ物を置いているのも、排気をスムーズに出すのを妨げています。
目隠しするのは見た目を気にしてのことだと思いますので、室外機もデザイン性が高いものがあるとよいですね。
ビルの場合も、複数の室外機が密集しておかれていることがあります。
置き場所が限られている場合は、斜め上向きの風向き板を付けたり、ダクトを付けたりして、排気の方向を変えることでショートサーキットを防ぐことができます。
ところで、冷蔵庫で物が冷えるしくみはエアコンと同じです。冷媒が移動して庫内の熱を戸外に放出することで、庫内を冷やしています。
エアコンで冷房をしているときの、室内が冷蔵庫内、室外が冷蔵庫外と考えてください。冷蔵庫の側面を触ると暖かいのは、そこに放熱板があるからです。
放熱をスムーズにするために、冷蔵庫の両側にはすき間をつくり、上に物を置かない、直射日光が当たるところやコンロのそばなど、温度が高くなるところにはおかない方が省エネです。
エアコンの室外機まわりはできるだけ空ける
要点ボックス
・冷房時に吸い込む外気を高温にしない
・排気をスムーズに外部へ出す
・冷蔵庫の効率アップも同じように考える