太陽光を最大限利用するには?

2016年12月10日

太陽光を最大限利用するには?

 

プロカメラマンの撮影では、被写体にレフ板をかざします。太陽光を反射させて、被写体に光を当てているのです。

 

住宅でも、施設でも、太陽光を利用して明るさを確保し、エアコン照明の省エネを図る方法があります。

 

室内に上手に太陽光を取り入れるには、窓の位置が大切です。

窓は高い位置に設置すると、室内の奥まで光を取り入れることができます。

周囲に住宅が密集しているなど、屋根に取り付けるトップライト(天窓)が有効です。同じ面積の場合、壁につける窓よりも高い照度を得ることができます。また、ライトコート(中庭)をつくり、そこに面した窓から光を入れる方法もあります。外部からの視線を気にせず、開放感も得られます。

 

窓をたくさんつければ、それだけ明るさを得られるわけですが、「遮熱」の項(74項)で述べた通り、暑さ対策も同時に考える必要があります。夏の日射は遮り、かつ、冬の日射は多く取り入れるために望ましい軒やひさしの出っ張りは、窓の下端から軒やひさしの下端までの高さの0.3から0.4倍といわれています。トップライトも位置(角度)によっては、直射日光が室内に入り、夏は非常に熱くなることがありますので、ブラインドなどを一緒につけた方が良いでしょう。

 

ライトシェルフは、学校の校舎や公共施設などで使われています。エアコン窓上部に取り付けるひさしのことで、太陽光を室内の天井部分に反射させ、室内を明るくします。直射日光は遮り、明るさを取り込むことができます。ほかにも、光を、反射率の高い素材(ミラー)でできたダクト(筒)の中に取り込み、反射させながら室内に入れる方法もあります。ビルの上部から取り込み、各階に届けたり、天井部分で水平方向に届けたりすることもできます。

 

窓の方向・位置・入射角度などで差が出る

 

要点ボックス

・暑さ対策も同時に必要

・トップライトにはブラインドを付けると、夏の直射に光が妨げる

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